糸井重里さんが、「死をテーマにした絵本をつくりたい」と谷川俊太郎さんに相談されてから2年以上かかってできた、とても、とても、特別な絵本です。
谷川俊太郎さんが一夜で綴った文章に、松本大洋さんが二年かけてイラストを描かれました。
「死」についての絵本というと、読むのがちょっと怖い気がしました。
死ぬのが怖いというのではなく、死を誰かに限定されたくなかったからです。私の死は自分で考えたいから。
でも、心配無用でした。
糸井重里さんが、「死をテーマにした絵本をつくりたい」と谷川俊太郎さんに相談されてから2年以上かかってできた、とても、とても、特別な絵本です。
谷川俊太郎さんが一夜で綴った文章に、松本大洋さんが二年かけてイラストを描かれました。
「死」についての絵本というと、読むのがちょっと怖い気がしました。
死ぬのが怖いというのではなく、死を誰かに限定されたくなかったからです。私の死は自分で考えたいから。
でも、心配無用でした。
気仙沼と陸前高田では、これまでご紹介した他にも、多くの素敵な「働く人」とお会いしました。誰からも、仕事への「愛」が滲み出ていて、その愛のパワーに魅了されました。
人もそうなのですが、味見をして惚れ込んでしまった食べ物もあります。
気仙沼の波座(なぐら)物産さんの塩辛がそれです。
「ほぼ日」乗務員の小池さんからは、「気仙沼の方はとても国際的なんですよ」とお聞きしていましたし、ある方からは「気仙沼の人って、ラテン系のノリ」とも聞かされていました。
昔から国際的な漁港だったので「海外に家族や親戚がいるのはあたりまえ」という感じですし、この旅でお会いした方々は、明るくて、ノリが良くって、私がアメリカで知っているラテン系の方々と似たところがあります。
でも、「やっちさん」と呼ばれているアンカーコーヒーの専務の小野寺靖忠さんのノリは、ラテン系というよりもアメリカ〜ンです。
ふつうの地方都市では「アメリカではさぁ〜」という感じでおちゃらけトークをすると「アメリカかぶれ」と批判されちゃったりするでしょうが、やっちさんのアメリカンさは気仙沼にはしっくりと溶け込んでいる感じです。
八木澤商店の河野通洋さんの工場でお会いしたのですが、「留学中はきっと友だちが多かっただろうなあ」というのが初対面の印象でした。
河野通洋さんにもアメリカ留学体験があるのですが、彼とはまた異なるグローバル人材です。
ちょっとそれについてご説明してみようと思います。
11月1日、早朝に東京を発ち、新幹線で一関へ向かいました。
一関で最初に訪問させていただいたのが、八木澤商店の新しい工場です。
八木澤商店は、陸前高田市で200年以上にわたって醤油や味噌を製造してきた老舗の会社です。地元の材料を使った無添加の製品というだけでなく、昔ながらの製法で熟成に時間をかけた本物の味が全国で高く評価されてきたのでした。
2012年10月末、久々に日本を訪問することになった私は、その前から意欲満々で計画を練っていました。
「共感できる被災地の教育関係の団体に新刊の印税の一部を寄贈し、自分も長期にわたって関わってゆきたい」
被災地で実際に活動されている方々にコンタクトしてそう伝え、現地で意欲的に活動している方々をご紹介していただく予定も立てました。
2011年3月11日に起こった東日本大震災の直後、災害を逃れた日本人の多くが「被災者のために何かをしたい」と感じたのではないかと思います。
けれども、その後情報の混乱が人々の不安と恐怖をかきたて、ネットでもマスコミでも憤りの声のほうが目立つようになってきました。
うっかり何かを言ったら、大量の見知らぬ人から攻撃される。
その殺伐とした雰囲気にいたたまれなくなった私は、しばし沈黙することを選びました。
でも、多くの人が混乱し、どうすればよいのか分からず、ただ焦っているだけのときに、
「いま、自分は何をするべきなのか?」を考え、行動した人々もいました。
そのひとりが、糸井重里さんでした。
日本にいる間に、取材やmeet-upで知らない人にいっぱい会ったのですが、見知らぬ人でもどこかに共通点があるんですよね。
「えっ、あの人をご存知なの?」とか。
その中に「私も『ほぼ日手帳』なんです!」というのがけっこうありました。
そこで、「私のは、こういうのです」と見せっこになります。いろんなデザインがありますから、そこに性格とか趣味とか、使い方が出てくるんでしょうね。(私の使い方はひどいので、みなさんと中を比べることはできないんですが…、やってる人、きっといるでしょう)
こういう感じで繋がるってのも、面白いですよね。
私が2013年に使うのは、なんと「英語版」です!
そうなんです。英語版ができたんですよ〜。
糸井重里さんの9月16日の「今日のダーリン」(コンテンツは毎日更新なので同じ内容ではありません)に、こんなことが書いてありました。
わたしは「いてもいいんだ」という肯定感。
わたしは「いたほうがいいんだ」という歓び。
それは、じぶんひとりでは確かめにくいものだ。
「いてもいいよ」「いたほうがいいよ」という、
声や視線が、「誇り」を育ててくれるかもしれない。
懸命に勉強をして、じぶんが「いてもいい」ことを、
なんとかじぶんで探しだすことも、ありそうだけれど、
ひとりでやるより、誰かに手伝ってもらったほうがいい。
12月8日に「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」が発売になりました。
そして、なんと翌日(米国時間)にアマゾンで総合16位まで上がったのです!
そして、12月10日は、ツイッターで最もつぶやかれたAmazon商品の1位にもなりました。
グレイトフル・デッドを知らない人が多い日本でこれほど好意的に受け止められているのは、この企画に関わった方々の「楽しさ」が伝わってくるからだと思うのです。祖父江慎さんのデザインの素晴らしさには、日本語が読めないアメリカの出版関係者が「これは、すごい!」と連発しています。糸井重里さんのまえがきは、本文を読む前から「読んで良かった」と思わせてくれます。日経BP社でこの驚くべき本を担当された竹内靖朗さん、同じく日経BP社の、いろいろな分野で活躍されている柳瀬博一さん、「ほぼ日(正式名は東京糸井重里事務所)」の乗組員の永田さん、菅野さん、山口さん、小池さん、そして、「ほぼ日」のCFOという重要な立場でありながら、ありとあらゆる作業を引き受けてくださった篠田真貴子さんには特に、何度も、くり返しお世話になりました。こんな翻訳本の企画ってほかにはないのではないでしょうか?
私も「関わって、本当に良かった、楽しかった」と思える本でした。