ロックスターの楽屋でつるむ…という若かりし頃の夢実現

ロックファンなら分かってくれると思いますが、「ロックスターの楽屋でつるむ」というのは、けっこう順位が高い「夢」なんですよね。

究極の夢はデヴィド・ボウイとの出会いで、彼の場合は楽屋ではなく小さなライブハウスで偶然出会うってのがファンタジーだったのですが、まあそれは別として…。

大の音楽ファンの夫には音楽業界関係者のファンも多く、そのなかには「お友達」の関係になった人もいます。LAに住むロックバンドのマネジャーをしているジョディはその1人で、「マネージメントをしているバンドがボストンでコンサートをするから会いたい」というメールが来ました。

そのバンドとは、The All-American Rejectsです。

AAR


現在のメンバーで始動したのが2002年で、それ以降数々のヒット曲を生み出してきたバンドです。カテゴリーで言えば、「明るいemo」という感じでしょうか。ファンではないのですが、娘が競泳をしていた頃にチームメイトたちを車で移動させるときに耳にしていましたから、ほとんどの曲を知っています。

Move Alongは、皆さんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。

久々に出た彼らのアルバムからは、タイトルのこれがなかなか良いです。

 

まだ病気が回復しかけたばかりだったのですが、こういう機会はめったにないので、がんばって出かけてきました。

まずジョディが渡してくださったのが、これ。これをかざすだけでどこにでもアクセスできるという、All Accessパスです。水戸黄門の印籠といえるかもしれません。高校生の頃に私に見せびらかしてやりたい!

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サウンドチェック(リハーサルのようなもの)は、まるでプライベートコンサート。極楽〜。

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その後、本番までにジョディと3人で「夕食」へ。近所にある超人気のレストランに行ったのはよいのですが、腸の病気で何も食べられない私は、でっかいメニューを眺めたあげく「氷抜きのジンジャーエール」を注文。これが夕食。

ジョディからはいっぱい面白いエピソードを聞いたのですが、音楽に関して最もスノッブな都市ってどこかご存知ですか?

LAかと思っていたのですが大間違い。なんと、テネシー州のナシュビルなんだそうです。

そして、ツアー用のバスの中を偵察。フロントマンのタイソンは後部にベッドがあるのですが、後のメンバーは寝台列車のようなバンクベッド。ツアーをしている間の平均睡眠時間は4時間くらい。シャワーはホテルを一室だけ借りて、順番に浴びるのだそうです。ロックスターって、本当は大変なんですね。

いよいよ本番。

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All Accessパスを持っていると、舞台と観客の間の隙間に入ることができます。カメラマンたちが撮影するのがこの場所です。最初の三曲だけというのが、通常の掟です。

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ここからだと、こんなアングルや

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こんなアングルで、観られるんです。

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でも病気でフラフラなので、それが終わったら即座にバルコニーの「特等席」へ退去。

照明係の隣にバーの椅子を持ち込んで勝手に「特等席」にしただけですが、ロックコンサートをこんなに楽に聴いていていいのか!と自分にツッコミを入れたくなるくらい、ラクチンでした。

そして、コンサートの後バックステージでフロントマンのタイソン・リッターと会い、「とってもいいコンサートでした」と会話。お世辞ではなく、本当にいいコンサートでした。タイソンは、コンサートでもレコーディングと変わらない質を維持できる、本格的な歌手です。そのうえ、ユーモアたっぷりで、ファンをとても大事にしているのが分かります。

見かけはちょっとワイルドですが、マネジャーのジョディが言うように「すごくいい子」。

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彼がファンサービスに向かった後は、ドラマーのクリス・ゲイラーとおしゃべりしました。

「実家はオクラホマの農場だけれど辛い農業をしたくないし、会社員になれるタイプじゃない」というクリスは、「10年なんとかやってきたし、これからもできるかぎり続けたいなあ〜」とホンワカした口調で語ります。アメリカで一番コンサートの反応が良いのがシカゴで、ヨーロッパならアムステルダムなのだそうです。日本に行ったのも楽しい思い出で、「演奏が始まると、観客がおしゃべりしない!」とすご〜く感心していました。「もちろん、アーティストを尊敬してくれているのだからいいことなんだけれど、驚いた」とも。

日本での後悔は、「千葉マリーンズのオフィシャルな野球帽を買えなかったこと」だそうです。「公式の帽子は選手でないとダメって言われた」ってことですが、どうなんでしょう?

その後、彼が好きなチープトリックのこととか、昔からの知り合いのように気楽〜な会話を楽しみました。

これが、デイヴィッド・ボウイだったら、こう気楽におしゃべりなどはできなかったでしょうし、やはり「夢」の実現はこの程度がちょうど良いのかもしれません。

 

 

 

 

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