目が悪くなることの利点

写真はパブリックドメイン

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20代前半まで、視力検査の線より数歩後ろに下がっても一番下までくっきりと見えるほどの視力だった。

なので、「目が見えない」ことの悩みというのがちっともわからなかったのだけれど、20代後半に仕事でコンピュータを使うようになって突然視力が低下しはじめた。

今はアメリカ在住なので(計測の仕方がちがうから)日本でいう視力は不明なのだけれど、ともかく見えない。本を読み過ぎると、夕方には視界が二重どころか五重くらいになって眼鏡をかけても物の輪郭がわからない。

視力が落ちると悪いことばかりのようだけれど、良いこともある。

「蜘蛛(クモ)が昔より怖くなくなった」のもそのひとつだ。

子どもの頃は、ごく小さな蜘蛛でも怖くて、蜘蛛がいるとわかった部屋には足を踏み入れることができなかった。大人になってからも5ミリメートル以上のサイズの蜘蛛がいたら悲鳴をあげて逃げるタイプだった。悪夢に出てくるのも蜘蛛だった。この世で一番キライなのが蜘蛛だと言ってもよいくらい蜘蛛恐怖症だった。

なのに、この間、夜中に2.5センチメートルくらいの蜘蛛が床を這っているのを見て、「あら、蜘蛛がいるわ」と思っただけでそのまま仕事を継続したのである。自分でもこの反応にはびっくりした。

どうやら、視力が悪くなって脚がよく見えなくなったのが原因らしい。くっきり見えないと「ああ、脚が8本あるみたいだな」くらいで済むらしい。まあ、これ以上大きくなったらはっきり見えるから今でも怖いとは思う。

だからといって、これ以上視力が悪くなってほしいとは思わない。よいことにも限界があるからね。

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