旅は行き当たりばったりの出会いが楽しい

早寝早起きの私たち夫婦がヨーロッパで困るのは夕食の時間。ヨーロッパでは夕食の時間が遅いので、ふだん私たちが夕食を食べる時間にはどこも開いていません。

昨日はロンドンで午前3時に起床して空港のBAラウンジで朝食を食べ、イタリアのリミニにあるホテルに到着したのが午後2時すぎでした。そこからバスに乗って古代ローマ時代に栄えたリミニの市街に行くともう3時過ぎ。ランチタイムが終わった後なのでカフェしか開いていませんでした。

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カフェ・マキアート。右についているのが、エスプレッソのショット。これを上に注いで飲む。

カフェ・マキアートを注文しましたが、コーヒー(入りミルク)とクッキーだけでは空腹を癒せないので、無駄とは知りつつも開いているレストランを探して歩きまわりました。

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ブエノスアイレスで人気上昇中の「アンダーグラウンドレストラン」体験

夫と旅行するとき、レストランを見つけて予約するのは私の役割です。私のほうが食べたいものがはっきりしていて、しかもうるさいからです。スウェーデンやポーランドでもそうでした。

ブエノスアイレスで私が選んだiLatinaは、ブエノスアイレスで人気上昇中の「アンダーグラウンド・レストラン」のひとつです。アンダーグラウンドレストランにはいろいろな種類があり、いろいろな呼び方があるようですが、いずれも表にレストランの看板がなく、全予約制で、少人数対象です。ふつうの家を使っているところも多く、見知らぬ人と一緒に大きなテーブルで一緒に食事、というタイプも多いようです。

iLatinaのシェフSantiago Macíasさんはコロンビア出身。レストランの場所はアルゼンチンですが、コロンビアの伝統的な料理をモダンにしたものが主流です。素晴らしいという噂は聞いていたのですが、体験は期待以上でした。

 

8コースなのですが、このコースが始まる前に前菜が出てきます。

ハッシュあるいはパンケーキのようなコロンビアのarepasとアニスとトマト味のソースhogao

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スウェーデン、ミシュラン2つ星のFrantzén/Lindeberg体験記

ストックホルム最後の夜に、かねてから夢に見ていたFrantzén/Lindeberg(シェフ2人の名前を店名にしている)でディナーをしてきました。(1つ星のF12の体験記はこちらをどうぞ)

オープンして1年でミシュランの星をひとつ、2年で2つめの星を獲得したという、世界で最も注目されているレストランのひとつです。S.Pellegrinoの「世界で最も優れた50のレストラン」では、57位でしたが、" the one to watch "(注目すべきレストラン)賞を受賞しています。(追記:2012年は、20位2013年は12位に上昇しています。「やはり!」という感じ)

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がん治療におけるホリスティックな考え方

最近Twitterで食餌療法のひとつ「マクロバイオティック」や精製していない砂糖を摂取しないことの利などについて軽く語ったところ、どうやら「いかがわしい療法をすすめている」と感じた人がいるようです。そこで、ちょっと私の立場を説明しておこうと思いました。

「水晶玉をつければ病気が直る」とか「宇宙からの光線を受ければ直る」的な療法はもちろんのこと、一見説得力があるものの、かえって害を及ぼす「いかがわしい療法」は大嫌いな人間です。昔、高校時代の友達がそういう「化粧水」や「水晶玉」を(何度もやんわり断ったにも関わらず)奇形児の写真まで送って「こういうものを使わないとこんな結果になる」みたいな勧誘をするので、すっかり縁を切ってしまったこともあります(だいだい私は化粧をしないのです。「化粧をしない」ことについてまで批判されたのは?でしたが)。病気のために精神的に弱くなっている人の心理につけこんで高いものを売りつける人々には憎しみすら覚えます。

けれども、そのいっぽうで、一般の人々がはなから否定しているものの中に、治療を助けたり、健康を推進するものがあるのも事実です。それが、代替補完医療Alternative and Complementary Medicineなのです。この中で得に私が推奨するのは、Complementary MedicineとIntegrated/Integrative Medicineの考え方です。つまり、西洋医学を切り捨ててそれ一本にする療法ではなく、西洋医学の治療ではカバーできないことを補い、患者の健康そのものを推進する療法のことです。

そもそも、現代の薬は自然界の薬草から生まれたもので、その人工的なバージョンです。だから薬草や漢方を否定するのはおかしな話なのです。また、薬を経口するように、口から食べる食事の内容が健康に影響を及ぼすのは非常に論理的なことです。糖尿病や高血圧では食餌療法が非常に重要な役割を果たします。どうしようもない状況を除いて私はマクドナルドのハンバーガーは食べません。無理しているわけではなく、本物の味に慣れてしまっているので、ああいうものを受け付けられないだけなのです。インスタントラーメンはたまに食べますが、必ず後でむくんだりして調子が悪くなります。マクドナルドだけを食べ続けたらどうなるか、というのを身を以て検証したドキュメンタリー「Super Size Me」は極端な例ですが、身体は正直なものなのです。

ただし、痩せるためのダイエット(私はこの種のダイエットはしない主義です)もそうですが、「ほどほど」が大切なのは言うまでもありません。

玄米や近くで摂れる新鮮な野菜(できるかぎり有機)の食品を摂るマクロバイオティックの利は十分承知していますが、それをずっと続けるのは(ダイエットをしない主義の私には)まず無理です。

また、サプリメントの問題点は、薬品ではないために、製品ごとの質の管理ができず、効用を実証しにくいことです。今後この分野の研究がもっと進むことを願っています。

科学的な検証が進んでいるものの中には、私たちの先祖が「知恵」として使ってきた療法が多いのです。医学書院の看護学雑誌などで、科学的な立場から米国の文献を紹介したり、ルポをさせていただきました。もう古いものですが、ご参考までに2003年の看護学雑誌掲載のルポ「米国のがん治療先端医療の場での代替補完医療」第一部をご紹介します(新しいMacを買ったとたんスキャナーが使えなくなったので、pcを使うため時間がかかりすぎるので1部だけ)。

看護学雑誌2003-10をダウンロード

看護学雑誌2をダウンロード

看護学雑誌3をダウンロード

看護学雑誌4をダウンロード

看護学雑誌5をダウンロード

看護学雑誌6をダウンロード

もっと綺麗なPDFを読みたい方、あるいはこれ以外の掲載に興味ある方は有料ですが医学書院からPDFを読むことができます。

米国のがん治療先端医療の場での代替補完医療(上)

米国のがん治療先端医療の場での代替補完医療と看護師の役割

精神神経免疫学パートI─マインド―ボディ(心と身体の連携)介入方法

精神神経免疫学パートII─生理学─なぜ看護介入は身体機能に影響するのか

終末期ケアについて

高齢者の終末期ケア─死にゆく過程にまつわる思い違いを正す〔上〕

高齢者の終末期ケアー死にゆく過程にまつわる思い違いをただす(下)

ワイン通でなくても気楽に行ける店-Berman’s

几帳面な日本人のステレオタイプから大きく外れている私は、気に入ったワインの名前でも飲み終えるとすっかり忘れてしまいます。通が好む高いワインは買わないし、何年通っても教えていただいたことをまったく覚えていないお馬鹿な客ですが、それでも行くたびに辛抱強く相談に乗ってくれるのが、レキシントン町のワイン専門店「Berman’s」です。

オーナーのJoel Bermanは、有名なワインを扱うだけでなく、ヨーロッパほか世界各地の小さなワイナリーからお気に入りのボトルを直輸入しています。「こういう味を、これくらいの値段で」と率直に伝えれば、いくら安くでも嫌な顔をせずに美味しいおすすめワインを教えてくれます。これまで何度も「夕飯のときに気軽に飲む赤ワイン」、「ワインが好きな友人のパーティに持ってゆくワイン」など目的別にアドバイスを得ましたが、いつも気さくに対応してくれます。ものすごく良い客ではないのですが、店で顔をみかけると、必ず「今日は何を探しているの?お手伝いが必要?」と声をかけてくれます。

広い駐車場もありますし、レキシントン界隈の方はぜひお試しください。