High School Jazz Festivalの結果

昨日の高校ジャズフェスティバルの結果です。

Lexington High SchoolのJazz Ensembleは、クラスⅠで残念ながら第2位という成績に終わってしまいましたが、Jazz ComboはクラスSAで第1位でした。第2位で落胆のため息が漏れたのはレキシントン高校だけだったということで、1位が普通になっている立場ってつらいものなんだろうな、と同情しました。去年はサキソフォン奏者がグラミーのユースバンドに選ばれ、そこに出席しなければならないためにEnsembleそのものが棄権することになり、代りのサキソフォンを急遽採用しなければならなくなったComboのほうは2位に終わるという残念な結果だったので、今年こそは両方とも1位になりたかったようですね。10月に練習を始めたときのレベルは素人の私でも不安なものでしたが、短期間にめざましい上達を遂げていました。音楽ディレクターの才能をひしひしと感じます。

今年もベース奏者がグラミーのユースバンドに選ばれて欠席だったのですが、こちらのほうは代わりのベースもすばらしい奏者でそれは影響を与えなかったようです。キーボード奏者のスティーブン君は、審判賞を2つ、本フェスティバルで最も優れた賞も含め全部で4つのトロフィーを得るというすごい成果でした。

高校生バンドも素敵でしたが、観客に人気抜群だったのがBerklee 音楽大学のP-Funk。

Pfunk

サキソフォンとトランペット、シンガーの一人は日本人の方ではないかと思うのですが、いかがでしょう?とっても素敵でしたよ。高校生たちにも「あれが一番良かった」と大人気でした。

第41回バークレー音楽大学高校ジャズフェスティバル

アメリカで最も古く、最大の規模の高校ジャズフェスティバルといえばバークレー音楽大学(Berklee college of Music)のHigh School Jazz Festival。今週土曜日に開催される。チケットはタダ。

第41回の今年は参加バンド200、参加者3000人という規模。これらが奨学金をかけて競うのだが、競争よりもジャムセッションなどに参加することで高校生には相当な勉強の機会になる。今年は水泳からJazzに方向転換したわが娘もLexington High School Jazz Ensembleの一員として参加する。こういうとき、Boston近郊に住んでいることの幸運さを実感する。日本には優れた高校生ミュージシャンが沢山いると思うのだが、こんなに気楽にジャズフェスティバルに参加することはなかなか出来ないだろう。

残念ながら娘が担当するトロンボーンセクションが唯一の弱点らしく、これまでコンペティションで優秀な成績を残しているLHSジャズアンサンブルとしては結果が不安なところ。親としては、何でも楽しくやってくれていればそれでよいのだが、奨学金を必要とする高校のプログラムとしてはそんな甘いことばかりも言っていられないのだろう。

バラク・フセイン・オバマ第44代大統領に就任

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大学で心理学を教えている友人宅で、テレビ中継を見ながらオバマ大統領誕生を祝いました。

集まったのは五人の中年女性。誰も「とうとうこの日が来た!」と半分信じられないような気持ちのようでした。テレビで「全員起立!」の呼びかけがあると、私たちも全員起立して参加し、ちょっとしんみりしました。

先日のマーティン・ルーサー・キングJr記念行事での席でもそうでしたが、いまだに「オバマは好きだが、ヒラリーも好き。できればこの二人に大統領と副大統領になってほしかった」という意見が聞かれます。「もちろんジョー・バイデンは好きだけれど…」と前置きしたうえで、ヒラリーへの未練を語る女性はまだまだ沢山います。

さて、オバマの演説は4年前のブッシュ大統領ときわめて対照的で、外交を重視した他国との協力関係を築き上げ、異なる形で世界のリーダーとしての役割を果たす心積もりをしめしたものでした。また、政府や銀行が自己責任を取らねばならないのはもちろん、国民も自己責任を取るべきであることを説き、彼が安易に楽観的な約束をしない大統領であることは明らかです。

いろいろな意味で、これまでの大統領とはおおいに異なるオバマ大統領が今後8年間アメリカを良い方向に変えてゆけるように祈っています。

マーティン・ルーサー・キング牧師の貢献をたたえる日

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今日はマーティン・ルーサー・キング牧師の人権運動への貢献をたたえるマーティン・ルーサー・キングJr デイです。

レキシントン町では昨日第16回の記念行事が行われました。運営委員は私を含めて6人。大雪でどうなることかと思いましたが、オバマ大統領誕生の喜びを分かち合いたい人々が集まって、とても興味深い会になりました。

高齢者の割合がかなり多いので、若い参加者がほしいところです。今年はレキシントン高校のオナーズソサエティの生徒たちが子供のプログラムを助けてくれたので、ちょっと平均年齢が低くなりましたが……。

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これはイベントと後片付けが終わったあとで会場から撮ったもの。ニューイングランドの冬は(寒いけれど)きれいです。

オバマ大統領の個人秘書はなんと27歳

クリントン大統領のスキャンダルで有名になったベティ・カリーのように、これまで大統領の個人秘書というと「お母さん」的な年齢の女性のイメージがあった。ところが、最近発表されたオバマ大統領の個人秘書は、27歳の美しい女性なのである。

Katie Johnsonとヒラリー・クリントン次期国務長官の共通点は、まずWellesley大学卒業というところ。そして、政治好きで非常に才能がある女性というところもよく似ている。Obama次期大統領の首席補佐官ラーム・エマニュエルの特別アシスタントとして働いた経験もあり、Obamaの選挙キャンペーンでは重要なまとめ役をこなしたという。これらは1日24時間、週に7日を仕事のためにささげなければならない役割。Obama政権が8年続けば、次に個人的な時間ができるのは35歳ということだ。

洋書に関するブログを始めました

あけましておめでとうございます!

またひとつ歳をとってしまいましたね。でも、新しい年の到来は、新しいことを始める意欲をかきたててくれるのでうれしいものです。

今年新しくとりかかるのは、洋書についての情報サイトです。

幼いころから翻訳作品が好きだった私は、アメリカに住んでいる今は週に2~4冊のペースで英文の洋書を読むようになっています。ノンフィクションに突如はまってそれだけを20冊読み続けたかと思うと、ある朝突然ミステリーに切り替えて20冊連続で読む、といった癖もありますが、ジャンルはひとつにこだわらず、YA(ヤングアダルト)からSF、ファンタジー、ミステリー、そしてビジネス、サイエンスといったノンフィクションまで何でもOKです。夫のコネクションからアメリカ人作家に直接会う機会も多く、ニューヨークのブックフェアにも参加したことがあります。裏表ふくめて本当に面白い世界です。

日本に住んでいる方のなかにも洋書ファンは沢山いらっしゃるのではないかと思います。でも、書店でいろんな本をためし読みすることはできないでしょうから、有名ではないけれど面白い本に出会わずに終わってしまうかもしれません。それは残念なことです。

そこで日本に住む方のために英米の本に関する情報サイトを作ろうと思いつきました。これまで読んだ本を全部載せることはたぶん無理でしょうが、ぼちぼち時間をかけて大きいデータベースを作るつもりです。最初はやや有名なものから始めますが、そのうちにさほど有名でない本も載せてゆきます。

「洋書ファンクラブ」と名づけているように、多くの洋書ファンの方が参加してくださればうれしいです。

洋書ファンクラブ」-本のあらすじと読みやすさ、魅力などのデータ

洋書ニュース」-洋書の「いま」を報告するブログ

このごろブログを怠けているワケ

このごろずっとブログを怠けているのは、単にレイジーだという理由もあるけれど、雑用に埋もれていたという(ちゃんとした)言い訳もある。

Thanksgivingには、姑と舅、そして甥ふたりをNantucketの家に招いたし、クリスマスのプレゼント購入と調理もあったし、主婦としては一応果たす義務があったのである。

とはいえ、Thanksgivingに七面鳥をローストする義務は果たさなかった。料理は決して嫌いではないし、私の家族は外食よりも私の家庭料理のほうが好きだというのだが、アメリカ人の好みに合わせてThanksgivingのディナーを料理するのは想像しただけで気が滅入る。だいたい味の好みがまったく違うのだから。

そういうわけで私は最初からレストランに予約を取った。ナンタケット島に多い気取った有名レストランではなく、地元の者が気楽に集まる「Fairground」というレストランだ。去年も私たち3人はここでThanksgivingのディナーを摂ったのだが、ビュッフェスタイルなので、みんな勝手に好きなものを好きなだけ食べればよい。これほど気楽なThanksgiving はない。

後で知ったのは、次期副大統領のジョー・バイデンも過去30年以上このFairgroundのThanksgivingのディナーを食べていたということだ。さすがに今年はボディガードつきで裏口からやってきてテイクアウトにしたらしいが、「知っていたら裏口で待っていたのに…」と残念無念だった。それにしても、Fairgroundがお気に入りだなんて、本当に庶民的な人だ。共和党の舅と姑も次期副大統領と同じThanksgivingのディナーを摂ったのはうれしかったようだ。来年もFairgroundに招待したら4年後はオバマ/バイデンに投票してくれるだろうか?

「われわれの大統領」を祝う若者たち

The_decemberistバラック・オバマの当選の興奮がまだ冷めない11月6日、ボストンのOrpheum Theatreでオレゴン州出身のインディロックバンドThe Decemberistがコンサートを行った。

私は高校生の娘の紹介で数ヶ月前にこのバンドの音楽の虜になったのだが、圧倒的に若者のファンが多いバンドのコンサートに出かけるのはだんだん勇気がいるようになった。だが、昨夜は娘とその友人たちの運転手兼付き添い役を命じられたので、堂々と若者に混じってオバマ当選のお祝いパーティに参加させていただく事になった。

オレゴン州で予備選のときからオバマを支持するコンサートを続けてきたThe Decemberistは、このコンサートを観客とともに達成を祝う機会にしたようで、満員の観客達も熱意を込めてリーダーのColin Meloyの呼びかけに応えていた。特にコンサートの終盤で、Meloyが等身大のオバマの切り抜きを運び出し、そのオバマにコンサートでおなじみのCrowd surfing(クラウドサーフ)をさせたのは大受けだった(写真でステージの中央にあるのが、オバマの等身大切り抜き)。

何よりも私の印象に残ったのは、若い世代がオバマを「われわれの大統領」と呼び、オバマだけでなく、彼を当選に導いた自分たちに誇りを感じていることだった。Meloyがオバマのキャンペーンの合い言葉だった「Yes, we can!」と呼びかけると、観客が「Yes, we did!」と応える。この歴史的なできごとを多くの他人と分かち合う興奮を私もおすそわけさせてもらった。

The Decemberistの音楽は、日本人にも必ず受け入れられるはずなので、もっと多くの人に知っていただきたいと思う。オフィシャルサイトのJuke Boxの真下にある鳥をクリックすると私の好きなSummersongを聞くことができる。
You TubeでもSummersongや日本の昔話「夕鶴」をインスピレーションにしたアルバム「The Crane Wife」からCrane Wife Part Ⅲ(注:これらのビデオはオフィシャルではない)などを聞くことができる。

新しい時代の到来

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Scott Olson / Getty Images(MSNBCより抜粋)

2008年11月4日、12万5千人もの人々がシカゴのGrant Park に集まり、バラック・オバマの大統領選の勝利を祝った。
そこに集まったのは、黒人だけではない。黒人、白人、アジア人、ヒスパニック系アメリカ人、そして文化的背景がはっきりしない混血らしき人々が、ただ隣り合っているというだけで抱き合って涙を流し、喜びを共有している姿であった。

対照的に、アリゾナ州フェニックスに集まったマッケインの支持者たちは、カメラがとらえるかぎりでは100%が白人だった。

オバマの勝利を、保守派たちは「黒人の勝利」あるいは「国の社会主義化の象徴」と強調するふしがある。だが、彼らはマッケインの致命的な誤算と同様の誤解をしている。
オバマの勝利は、16年前のクリントンの勝利と同様に、アメリカ合衆国での世代交代を意味しているのである。

新しい世代は、他国に奪われてしまった古い産業を取り戻そうとはしない。対話を中心とした外交を重視し、軍事的介入は最終的手段と考える。アメリカ合衆国は、環境問題でリーダーシップを取るべきだと考える。そして、尊敬されるアメリカ合衆国をとりもどしたいと願う。そして、この世代の多くの若者たちは、肌の色が異なる友人との人間関係に慣れているので、オバマを「黒人」という別のカテゴリーでとらえることはない。偏見を培う環境で育っていない者にとって、オバマの肌の色はプラスでもマイナスでもないのである。
オバマの勝利は、この世代が自分たちの力で将来を築くことに目覚めたことを象徴しているのだ。

2002年から2003年にかけて、この世代を目覚めさせようとしたのがハワード・ディーンだった。イラク戦争に反対する若者と団塊の世代はどちらもコンピューターに慣れた層である。ディーンは、ネットで少額の資金を多くの人々から得、ミートアップというネットワークを使って草の根ボランティアを集めた。だが、まだ時代が成熟していなかったのだろう。彼は予備選で民主党の重鎮たちが推すジョン・ケリーに負けた。

2008年、黒人たちもそうだが、若者たちもようやく自分たちの力を信じ始めた。「自分は非力だから何をしても世界は変わりっこない」と思っていたマイノリティと若者がこの新しい世代を構成している。予備選でのヒラリー・クリントンの敗北も、実は世代交代を意味していると私は考える。
クリントンの選挙参謀たちの多くは、ビル・クリントンを支えた古くからの知り合いである。ビルが大統領になったときには、彼らはこれまでのしきたりをやぶる新鮮な若い世代だった。しかし、権力の一部として働き、民主党のゴッドファミリーの一員となってしまった今、彼らにはもう新鮮さはない。ヒラリーの悲劇は、古くからの友人を無視することができず、バラック・オバマのように活力に溢れた新しい才能を使うことができなかったことであろう。

オバマの勝利演説は、JFKの「my fellow Americans: ask not what your country can do for you – ask what you can do for your country」という有名な演説を思い起こさせた。ボランティアでオバマの選挙運動を行った若者たちは、自分の力がアメリカ合衆国だけでなく、世界状況に影響を与えられることを学んだ。このパワーは、彼らの人生観を変えたことだろう。
政治史研究家のドリス・カーンズグッドウィンが、オバマの勝利演説の後、MSNBCで感動に満ちた様子でこう言った。「(オバマの選挙活動と勝利のプロセスは)make politics honorable vocation again(政治をふたたび尊敬に値する職業にするであろう)」。

私は社会の出来事に無関心、無気力になっている日本の若者にもぜひこのパワーを感じてもらいたいものだと思った。

余韻が残るファンタジー「風の名前」

久々に、何度も読み返したくなるファンタジーに出会いました。
パトリック・ロスファスのデビュー作「風の名前」は、三部作キングキラークロニクルの第一部です。

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Cover_207_2 あらすじはサイトにもありますが、英語で読んだ感想は、もっと人間的な感じです。どちらかというと、この一部で私は自分が体験した胸が痛む思いや達成感を思い出し、優秀な頭脳を持ってはいるがヒーローとしては弱点や欠陥がある主人公のクォートにかえって深い同情心を覚えました。
邦訳になると消えてしまうのが残念でなりませんが、宿屋の主人として身を隠している現在のクォートとその弟子であるバストのやりとりには微妙なユーモアがあり、そこも楽しめるところです。英語が読める方は、ぜひ英語で読んでください。

本の長さについては私は状況の丁寧な説明や登場人物の間のささいなやりとりそのものを楽しむのでちっとも気になりませんでした。けれども、アクションを求める方は、サイトで大森望さんが説明されていたように、最初のほうはスピードリーディングをされたほうがよいかもしれません。

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