私も娘もアトピー体質なので、アトピーについては治療も受けているし、本も読んでいるし、民間療法(怪しいのじゃなくて、薬草皮膚クリームです)もやってきました。
体験からようやくたどり着いた私なりの結論というのがあるのですが、「正しく知ろう 子どものアトピー性皮膚炎」(赤澤 晃 朝日出版社)でそれを裏付けていただいたように思いました。
私も娘もアトピー体質なので、アトピーについては治療も受けているし、本も読んでいるし、民間療法(怪しいのじゃなくて、薬草皮膚クリームです)もやってきました。
体験からようやくたどり着いた私なりの結論というのがあるのですが、「正しく知ろう 子どものアトピー性皮膚炎」(赤澤 晃 朝日出版社)でそれを裏付けていただいたように思いました。
数年前に娘と友人のために買ったファンタジーを洋書ファンクラブでご紹介したのですが、それが邦訳出版されました(Wave出版の方から邦訳版の献本をいただきました)。
帯には「13歳の少女が書いた」とありますが、私が以前調べたものでは、書き終えたときには14歳だった筈です。私の娘とほぼ同い年だったので、驚いたのを覚えています。
英語の翻訳というのは、英語がちょっとできる方が想像するより難しいものなのです。英語で読むときには雰囲気が完璧に分かっても、適切な日本語をあてようとするとみつからない。この作品でも、そんなもどかしさをところどころで覚えました。けれども全体的には、なかなか良い訳だと思います。英語を勉強している方は、読み比べてみてはいかがでしょう?楽しみつつ、勉強になりますよ。
日本のアマゾンの評価はあまり良くないようですが、それは読む人の期待が大きすぎるのかもしれないし、選んだ人がこの手のファンタジーが好みではないのかもしれません。完璧ではないけれども、米国のアマゾンで評価が高く、アマゾンがアンコールの第一作に選んだくらいですから、まあまあの出来のファンタジーだと思います。でも、おすすめするのは、中学生から高校生の女の子です。ばりばりのSFやファンタジーファンは避けたほうが良いでしょう。
筋書きなどの詳しい内容は、洋書ファンクラブのほうをご覧下さい。
NHKの「ハーバード白熱教室」で有名な米国ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が来日され、東大で講演をされるなど話題になっています。
サンデル教授は、"私たちが日々の生活の中で直面する難問において、「君ならどうするか?何が正しい行いなのか?その理由は?」と、学生に投げかけ、活発な議論を引き出し、その判断の倫理的正当性を問う"(NHK「ハーバード白熱教室」番組概要より抜粋)授業を公開したことが注目されました。
この2ヶ月ほどは過去数年でもたぶん「一番忙しい」と言って良いくらい多忙でした。
期限が短い翻訳作業で睡眠時間がもっと、もっと短いときはあったのですが、それは「翻訳」と「家事」の2つだけ覚えていれば良かったので脳みそ的には楽でした。でも、今回は、箇条書きにしてもたぶんいくつか抜けるほどいろんなことを平行してやっていたので、目が回るほどの忙しさ。実際にメニエール病のように眩暈で立てなくなることもありました。
約30年前、21歳のとき、私は初めて海外にでかけた。夏休みを利用して英国での語学コースを受講したのだが、そのとき自覚したのが「私は世界の歴史を知らない」ということだった。フランス国籍の黒人女性と友達になって何かを話しているときに”You know nothing!”と呆れられた。どの部分について言われたのか分からないほど私は無知だった。クラスでのディスカッションでも、意見を述べることができないのは、述べるべき意見がなかったからだ。
作家の井上ひさしさんが肺がんで亡くなったというニュースを見ました。75歳でした。
小説新潮長編新人賞の受賞でお会いしただけでしたが、とても親切な方でした(下記の写真は2001年のもの)。
幼い時、最初に夢中になったTV番組が「ひょっこりひょうたん島」でした。
井上ひさし氏については後年DVのこととかいろいろあり複雑なところもありますが、ディナーをご一緒させていただいたときには、手放しで褒めてくれたりアドバイスを与えてくださったり、とても高名な作家とは思えないほど腰が低く、親切な方でした。私はその思い出を大切にしたいと思います。
お会いした日にあれこれ計画したことは実現しませんでしたが、私はけっこう異なる未来を楽しんでいます。もう一度お会いしてそういったことをお話ししたかったです。ご冥福をお祈りします。
日経ネットによるとサントリーがついに青いバラの発売を始めるそうですね。
この記事を読んで、2001年に最相葉月さんが出版された「青いバラ」を思い出しました。
この中に遺伝子組み換えにより青いバラを作り出そうとするサントリーの試みも登場します。興味深いのは最相さんがこの後で「受精卵は人か否か」という生命科学技術に関するサイトを開設されたことです。
下記は最相さんによるサイトの説明です(サイトHPより抜粋)。
みなさまがご自身の意見を持つ前提として参考にしていただけるような情報をできるだけ公平な視点で交通整理し、提供しま
す。生命科学技術はクローン人間や不妊治療、ヒトゲノムや遺伝子診断、再生医療等々、連日のようにメディアをにぎわせていますが、その内容や社会的意義を
理解するにはあまりにも高度な専門知識が必要です。
私はクローン羊ドリーの誕生以降、この分野の動向を追い続けてきましたが、最も痛感したのがそのわかりにくさでした。でも、こうした技術は本来、私たち
の未来の生活を左右する、大変身近なものであるはずです。それなのにいったい何が今起こっていて何が問題なのかもわからないというのではそれこそ大問題で
す。専門家は何を考え、国の方針はどうなのか、海外ではどうなっているのか、もっと視点を身近にひきよせて、ではあなたはどう考えるのか。
何かと早急に答えを求められることの多い生命科学技術ですが、あなたがあなた自身の考えを深めるための補助的役割を果たせれば幸いです。
私は2002年にクローンなどの生殖医療に疑問を覚えて「神たちの誤算」という小説を書きました。そして、その年からしばらくの間上記のサイトに寄稿するサポーターを務めさせていただき、最相さんだけでなく他のサポーターの方々とも生命科学倫理について意見を交わす機会に恵まれました。そのとき感じたのは、たったこれだけの人数でも意見が一致することがないという事実です。それなのに、現実社会ではきちんとした対話なしにどんどん技術だけが先に進んでいるのです。
「バラくらいいいじゃないか」と思われるかもしれません。
でも、Margaret Atwoodのディストピア小説「Oryx and Crake」やその続編「The Year of the Flood」をお読みになると、遺伝子組み換えの恐ろしさを感じるかもしれません(これらの小説は近日中に洋書ファンクラブのほうでご紹介する予定です)。
先週マンモグラフィー検診を受けました。私の加入している健康保険では40歳を超えると、毎年無料で乳がんのマンモグラフィー検診を受けることができるのです。
そのマンモグラフィー検診を受けた日、戻ってみると日本から「治療をためらうあなたは案外正しい」という本が届いていました。どうやら以前お世話になった日経BP出版の局の編集委員川口達也さんからのサプライズ・プレゼントのようです。
表紙には「EBMに学ぶ医者にかかる決断、かからない決断」とあります。EBMはEvidence Based Medicine(エビデンス・ベイスト・メデシン)つまり客観的な観察や統計などの根拠に基づいて患者とともに治療方針を決める医療のことです。EBMそのものは約20年前に提唱され、日本でも医療の教育や臨床の場ではすでに普及しているコンセプトです。日本を離れて15年になるので日本の現状には疎いのですが、一般人にも馴染みある言葉かもしれません。
ご存知の方も多いと思いますが、私は(臨床経験は短いのですが)日本の看護師と助産師の免許を持っており、デンマークの医療品製造業のプロダクトマネジャーを務めたこともあります。この時期に日本で最も優秀な先生方の英語論文抄読会にお誘いいただき(甘えて参加した私は相当恥知らずです)、多くのことを学ばせていただきました。その後医療の分野の翻訳にも携わるようになり、これを通じて最新医療の情報にも触れ続けることができました。
こういう背景のある私ですが、日本でもあまり病院に行かなかったし、米国ではさらに行かなくなりました。病院に行くのは、上記でお話ししたマンモグラフィー検診、インフルエンザの予防注射、子宮がん検診(細胞診)と1年に一度の定期検診くらいです。そもそもEBMが徹底している米国ではささいな理由で医者にかかる人はほとんどいません。予約を取るのが面倒なので、「これは受診が必要な症状かど
うか」とまず自問自答するからでしょう。今振り返ると、日本人ってほんとうに医者好きだなぁと思います。「治療をためらうあなたは案外正しい」の著者であ
る医師、名郷直紀さんが言うところの「重度の医療依存症、病気恐怖症、"健康強迫シンドローム"」にかかっている人は米国に比べてダントツ多いと思います。
「治療をためらうあなたは案外正しい」の著者である医師の名郷直紀先生はこの分野では有名な方のようですね。名郷先生は、日本人が医療機関にかかる代表的な理由(疾患)ごとにEBMに基づいて「治療を受けないほうが案外正しい」かもしれない理由を述べておられます。それらは、ご想像どおり、「高血圧」、「高コレステロール血症」、「がん検診」などです。
私も「治療を受けないほうが正しい」場合は多いと信じている人なので、総合的には名郷先生におおいに賛成です。でも、各論で言うと(正直言って)私とはけっこう意見が異なるみたいです(特にかぜとインフルエンザ。「二次感染を起こしたり、悪化しないかぎりは医療機関には行くべきではない」というのが私の意見)。意見が一致したのは、EBMにもとづいた「がん検診」を受けるというところです。私が乳がんのマンモグラフィー検診をするのは効果があるという根拠があるからです。子宮がん検診の細胞診もまったく無害で効果があるのでします。でも早期発見で生存率が変わらないがんに関しては「知らぬが仏」と思っています。
要は、「医者にかかっても良くならないことのほうが多いし、ありとあらゆる病気を恐れて病院通いするのは時間と人生の無駄。EBMに基づいて受診しよう」ということです。医者にかかる前に「かかるべき症状なのかどうか」をインターネットで調べてみるといいでしょう。なるべく沢山読んで、バランスのとれた意見を参考にすることです。今はけっこう良い情報を得ることができますよ。また、医師が常に正しいとは限らないことも覚えていたほうがいいと思います。大量に押し寄せる患者をさばくだけで精一杯の医師たちがひとりひとりの患者を十分観察することはできません。たった2分で正確な診断を下すのはどんなに名医でも不可能です。それゆえ、外来に押し寄せる「治療の必要がない患者」を減らすのも大切なことなのです。
ともあれ、「点滴サロン」なんて馬鹿げたことが流行る" 病んだ"日本には「そんなことしてると、かえって病気になるぞ!」という脅しが必要かもしれません。
最近「大宮盆栽村クロニクル」というノンフィクションをお書きになった宮田一也さんという方からebookをいただき拝読させていただきました。
大宮の盆栽村の誕生をまるで小説のように語るノンフィクション、という発想そのものにまず感心しました。
私は盆栽にはまったく興味がない素人なのですが、読み進める うちに盆栽村を作った人々やそれを受け継いだ次世代の人々、そしてその時代背景などに自然と関心を抱くようになっていました。それぞれの章のはじめにその年の主な出来事や流行語などが記されているのも「この言葉が生まれたのはこの時代だったのか」などと楽しむことができた作品でした。
大宮に盆栽村を作った人々の歴史、なんてとても大衆受けするテーマではありません。それをあえて綿密に調査して生存者を取材して書くということそのものに私は脱帽しました。
私は現在住んでいる米国の町で、老人の個人史を記録するという企画を何度かたてたことがあります。歴史は有名な人々だけが作るのではないと私は思うからです。無名の人々 が伝える個人史から驚くような興味深い過去を学ぶことができるのですが、彼らが亡くなってしまうともうその歴史を知る術がなくなります。それでけっこう焦ってい るのですが、なかなか先に進みません。
時代を変えるような歴史ではないけれど、貴重な日本の歴史の一部にはちがいない「盆栽村」の歴史を手遅れになる前にこうして書き留めてくれた作者の宮田さんに拍手喝采です。